実家で飼っている猫は父によく懐いていて、父が行くところに後ろからちょこちょことついて来たり、出かけようとするとズボンにしがみついて「行かないで、行かないで」みたいな仕草をするんだそうだ。
「わしのことを父親じゃと思っとるんかのー」
「でも動物は他人を『父親』とか『兄弟』っていうふうに認識できなくて、唯一認識できるのが『母親』らしいよ。おとんのことお母さんやと思ってるんちゃう?」
「ほうか…。上半身裸で寝転んどったら乳首を執拗に攻撃してくるのはそのせいか」
それは何か赤いものに反応してるだけじゃあ…。