母
母がスプーンでイチゴジャムをすくって食べていた。 「カロリー控えめで、食物繊維もたっぷりで健康にいいんやって」 死ぬ気か。
母が健康番組のシェイプアップ体操を見ながら 「これいいね。私にもできそう。ワンツー、ワンツー」 と真似していた。 こたつから出てやれ。
母が晩御飯を食べ終わったあとに 「ダイエット始めるぞー!」 と気合いを入れて体重計に乗った。 1週間後、 「成果どうかなー?」 と体重計に乗ったのはウンコしたあとだった。 「1キロやせたー」 って喜んでんじゃねーよ。
父と温泉旅行に出かけている母からメールが来た。 「今日古畑任三郎あるよ!」 いいから温泉浸かってろ。
父が少し元気のない様子だった。 「わしがやったプレゼント、お母さんあんまり喜んでくれんかったんよ。」 「何あげたん?」 「ちゃんちゃんこ。」 「うーん、ちょっと喜びにくいかもね…。おかんは何くれたん?」 「ちゃんちゃんこ。」 お互い様かよ。
家族でテレビを見ているところに父が帰ってきた。 父「おっ、サッカー始まるんか。どことどこ?」 母「えっとね、たしか過激派みたいなチーム同士やったよ。」 アルがついてるだけやん。*1 *1:トヨタカップ「アルイテハド(サウジアラビア)×アルアハリ(エ…
両親がめずらしく険悪なムードで、晩ご飯も一言の会話もなく終わったので、こっそり母に原因を聞いてみた。 「せっかく晩ご飯用意して待ってるのに、『焼き肉食べに行きたい』ってわがまま言うから怒ったらすねたんよ。」 晩ご飯しっかり食べてるやん。
中学生の頃、母がどこかでもらって来た図書券を、俺と弟に千円ずつくれたことがあった。 ところで、その年の俺の誕生日は親に何もプレゼントをもらわなかったんだけど、弟の誕生日に母がマンガを買ってあげたらしい。 「そういえば、あんた今年の誕生日には…
ふう「なんかしわ増えたんちゃう?」 母「ほんと?やせたからかな?」 前向きでいいな。
風邪気味でしんどそうな母に 「何かおつかい行ってこようか?」 と声をかけたら、 「代わりに県知事選挙行ってきて。」 それは無理。
家を出るときに父に声をかけられた。 「帰りにチョコレート買ってきてくれんか。あの何とかいう新製品のやつ。」 「何とかじゃわからんよ。」 と言い返すと、母が口を挟んで 「ほら、あれでしょ。あの若い子がCMやってるの。」 「それそれ。よく通じるのー。…
母「私、エステ行ってみようと思うんやけど。 でもえらい太ったおばさんが来た言うて店員さんに笑われるかな。」 父「そんなことないじゃろ。金づるが来たって喜ぶわ。 逆に最初からスタイルがいい人じゃったら、ハゲが床屋行くようなもんじゃろ。」 母「そ…
母が一昨日炊いたご飯を見ながら 「ありゃ〜、ご飯かちかちでもう食べれんねえ。新しい炊飯器買わなあかんわ。」 炊飯器の問題じゃないだろ。
父と母がなんとなく険悪なムードだったので何があったのか聞いてみた。 「お父さんが『福山雅治の口は絶対臭いはずじゃ』って言い張るんよ。」 どうでもいいよ。
父が書斎でインターネットをしたいが電話回線がないので、少し離れたリビングからLANケーブルを延ばそうということになった。(無線LANは諸事情により却下。) ふう「回線工事に来てもらうのも大げさやな。でもケーブルを廊下に這わすのもみっともないし。」…
母が無事退院することになったので、迎えに行った。 「入院生活どうだった?」 と聞くと、 「最初は病院のトイレとか浴室にあるナースコール見たら押したくてうずうずしてたけど、今はそんなことなくなったよ。」 何の病気で入院してたんだよ。
先週から入院している母は病院食以外の食事を禁止されているので、お見舞いに来てくれる人も何を持ってくるか悩みどころだろうと思う。花ばかりという訳にもいかないし。 で、昨日もらった母の古い友人からの見舞いの品がこれ。 「入院中、絶対に必要ない見…
母が今週から入院している。昨日見舞いに行ったとき、父が寂しそうだと母に言うと、 「ぎゃーぎゃー言うてたら相手してあげて。」 夫婦愛だと思いたい。
中学生の頃、真夜中に自分の部屋で寝入っていると、ドアをノックする音で目を覚まし、電気をつけて「誰?」と言うとドアが開いて母が顔を覗かせた。 「あんた、まだ寝てないん?明日遅刻しても知らんよ!」 そんな理不尽な。
母がスーパーの惣菜売り場で『お母さんの手作りクリームコロッケ』なるものを買って来た。 「私が若い頃はクリームコロッケなんか作らなかったけど 最近の若いお母さんはこんな凝ったもの作れるんかね。」 ぽたぽた焼き作れるおばあちゃんだって見たことない…
仕事が終わる頃になって母からメールが入った。 「悪いけど買い物してきてくれる? お父さんは『あっさりしたトンカツ』、お母さんは『あんまり甘くないケーキ』ね。」 どこに売ってるんだ。
母がBSの歌番組で「無法松の一生」を歌っているのを熱心に聴いていた。坂東妻三郎がやっていた頃からの年季の入った無法松ファンらしい。 俺は「無法松の一生」の話を全く知らなかったので母に聞いてみると、 「暴れん坊で嫌われもんやった無法松に唯一親身…
おもしろい番組でもないかとチャンネルを変えていると、一瞬だけテイ・トウワが画面に映った瞬間、背後から母の 「いまだはナウロマンティック♪」 という鼻歌が聞こえてきた。 真っ先に思い出すのがそれかよ。
10年程前、慣れない手つきでパソコンをいじっていた母が血相を変えて俺の部屋に駆け込んできた。 「どうしよう! パソコンがおかしい! 壊れた!?」 またフリーズでもしたのかと思いパソコンを見に行くと、画面がこんなことになっていた。 ごめん、これテキ…
暇だったのでリビングの模様替えをした。 一番邪魔だったウォーキングマシンを処分してもいいか母に聞いたところ 「だめ。あさって使うから。」 と却下された。 いつ聞いても「あさって」だけど、「あさって」っていつさ。
母親が痴漢に遭った体験談ほど聞いてて辛い話はない、と知った今日。 「ちゃんと聞いてるの?」 って言われても…。
母がリビングで映画を見ていた。「日の名残り」のようだ。 「おかん、その映画好きやな。」 「うん、お母さんこの女優さんすごい好きやから。エ‥‥‥‥‥なんだっけ?」 好きな女優なのに「エ‥」しか思い出せない豪快な母。 ちなみにエマ・トンプソンでした。