未公開シーン集

新選組 ! 完全版 第弐集 DVD-BOX

新選組 ! 完全版 第弐集 DVD-BOX

 DVDボックス第弐集に収録されていた未公開シーン集。かなり重要なシーンや、おもしろいシーンが未公開になっていて驚いた。気になったシーンを挙げてみる。思い切りネタばらしするので、まだ未公開集の内容を知りたくない人はご注意。

  • 第十四回「京へ到着」
    • 先日亡くなった星ルイス演じる房吉のシーン二つ。数少ない見せ場をカットされてかわいそうなルイスさん。後半、屯所を西本願寺に移した際に八木家から房吉だけついて来たのは、三谷幸喜が出番の少なかったルイスさんを不憫に思って追加した設定だとか。全くの余談だが、俺の友達の叔母さんが昔東京の飲み屋で働いてた頃、星ルイスさんと付き合ってたらしい。ふうん。
  • 第十七回「はじまりの死」
  • 第二十四回「避けては通れぬ道」
    • 「俺と近藤が刀を交えることになったら、お前どうする。」と問う芹沢に沖田は「決まってるじゃないですか。芹沢さんですよ。」と答える。本心でないにしろ、沖田はこう言うまで芹沢に心を許していたのかと驚いた。芹沢「いずれ誰かが俺を斬りに来る。誰が来るかは知らないが‥‥できればお前に来てもらいたいもんだ。」と続く。これが暗殺のシーン「うれしいぜ。」の伏線になってるのかー。カットしたのがめちゃくちゃ惜しい名シーンだ。
    • 芹沢にボコボコにされた沖田の顔を見て、土方は芹沢を斬る決心を強める。沖田の顔見て誰もリアクションなしなのが不思議だったけど、こんなシーンがあったのか。
  • 第二十五回「新選組誕生」
  • 第二十八回「そして池田屋へ」
    • アバンタイトル望月亀弥太が竜馬に「いつまで経ってもふらふら、ふらふら。何がしたいがかわからんがです。」と不平を漏らし、宮部鼎蔵の元へ。なぜ亀弥太が池田屋にいたのかが明らかに。
    • 八木邸の外で長州の間者を斬る沖田。ひでは、沖田が人を斬る姿を初めて見る。沖田が人を斬るシーンって意外と少なかったから、この見せ場はおいといて欲しかったな。ついでに平助がひでにないがしろにされるシーンもカット。これは何回もあったからいいか。
    • 池田屋襲撃直前、永倉が沖田に「顔色が悪いぞ。」、沖田は「永倉さん、顔でかいですよ。」「今に始まったことじゃない。」とコミカルながら喀血の伏線となるシーン。ひどいな沖田。そして近藤に先鋒を任される平助。平助の「御用改めである!」の声がうわずってたのは、このシーンがあると納得。
  • 第三十二回「山南脱走」
    • 江戸から帰って来た永倉は葛山武八郎の切腹を知り、土方に怒りを覚える。武八郎の死にノーリアクションだったからおかしいなとは思ってたけど。カットされてたのね。
    • 伊東甲子太郎の寝所を、芹沢の死んだ部屋に決める土方。伊東はその部屋で芹沢暗殺の夢にうなされ、ひいと言う叫び声を上げて目を覚ます。伊東先生の情けない声が聞けるのは未公開集だけ!
    • 明里を身請けする山南。明里に対する愛情が溢れていて女性ファンはぐっとくるのでは。
  • 第三十三回「友の死」
    • 武田観柳斎が山南の追っ手に加わろうとするのを引き止める伊東先生。この頃の伊東先生は山南に対してすごく優しかったよね。空気が読めないせいで嫌われ役に甘んじちゃったけど。
    • 近藤の前で明里への思いを語る山南。(多分)近藤が深雪太夫を身請けする伏線でもある。妾をもらうことを一々正当化しようする場面はいくつかあったけど、くどくて余り好きじゃないなあ。
  • 第三十五回「さらば壬生村」
    • 西本願寺の屯所を見回る近藤。障子紙がうまく貼れなくて切れてしまう斉藤を見て、原田が「局長、この人斬り合い以外じゃ役に立たないねえ。」ときつい一言。「左之助に言われたらおしまいだ。」ごもっとも。あと、観柳斎の寝所は鬼門だそうで。ご愁傷さま。
  • 第四十回「平助の旅立ち」
    • 沖田が羽子板に加わろうとすると、怖がって逃げ出す子供達。あんなに子供好きだったのに‥‥と思うと切ない。


こう見ると、前後のつながりという意味で非常に大事なシーンが抜けていたのが残念。特に池田屋の回は未公開シーン以外にも三谷さんも書きたかったことがたくさんありそうで惜しい。未公開集の為だけに買うのは高いけど、とてもおもしろかったので「組!」ファンにはおすすめ。