シュレ−ディンガ−の猫

 友人の山田くん*1と部屋でだらだら過ごしていると、
「これ知ってる? 箱の中に、猫一匹と、核分裂を起こす放射性原子、核分裂を検出すると青酸ガスを発生する装置を入れる。ほんで、もし放射性原子の核分裂が検知されると、装置から青酸ガスが発生して猫が死んでしまうとする。かわいそやけど。
 で、中が見えないようにこの箱を閉めて放置したとき、猫は生きてるんやろか死んでるんやろか、それとも生死どちらでもない状態なんやろか?っていうことを考えた思考実験を、これを提唱した学者の名前を取って『シュレ−ディンガ−の猫』っていうんやけどさ」
と急に難しそうな話をふってきたので、鬱陶しいなと思いながら
「んー、聞いたことある」
とぼんやり答えたら
「もし俺が初めて提唱してたら『山田の猫』やったんやなあ」


 あの前フリで結論それかよ。

*1:仮名