怪談?

 怪談シーズンもとっくに終わってるけど、ふと思い出したので俺が経験した不思議な話をひとつ。


 小学2、3年生の頃。朝目が覚めると、お尻の穴がじんじんと痛んでいた。まるでその頃学校で流行っていたカンチョーを喰らったような痛み。
 寝てる間に弟がやったのかと思ったけど、尻が痛いと訴えるのが恥ずかしいし、負けたような気がして悔しいので黙っていたら、数ヶ月後くらいにまた同じようなお尻の痛みで目が覚めた。またかと思ったけど、今度も同じ理由で黙っていたら、その後はそんな痛みで目が覚めることもなくなった。


 そんな出来事を忘れかけてた大学生の頃。
 朝、激しいお尻の痛みで目を覚まし、「誰や!」と辺りをキョロキョロ見回すが誰もいない。それもそのはず、俺はその頃一人暮らししていて、その日も部屋に俺しかいなかったから。


 子供の頃のあのお尻の痛みは弟のカンチョーじゃなかったのか。疑って悪いことしたなあ。と思いつつ、じゃあ誰がやったんだと考えると怖くて、その日以来必ず仰向けの姿勢で寝るように心がけている。


 それにしてもこの話をすると、何でみんな苦笑いするの。怪談だって言ってるのに。